森林セミナー SDG’s時代の木材サプライチェーンの新潮流に行って来ました
森林セミナー SDG’s時代の木材サプライチェーンの新潮流にアサノ不燃が行って来ました
令和元年5月22日(水)早稲田大学小野記念講堂で早稲田大学環境総合研究センターW-BRIDGEプロジェクト、九州大学熱帯農学研究センター、認定NPO法人国際環境NGO FoE Japanの主催で開催されサブタイトルに「持続可能な製品市場に対応する木材デューディリジェンスとは?」と題して講演が行われ、アサノ不燃も行って来ました。
講演1として㈱創コンサルティング代表取締役の海野みづえ氏が「デューディリジェンスの実践でSDG’sを達成する」と題して海外の対応状況も含めて解説がなされた。そもそもデューディリジェンスとは「当然(払われるべき)の努力」を意味しており、木材業界に対しては「違法でない事を確実にする為の確認や調査」を意味する言葉で、木材や木製品の合法性に関する環境や社会的リスクと、逆に実施する事のメリットの説明がなされ、中小企業と言えども自分達で出来る範囲のデューディリジェンスの実践の必要性を感じたお話しでした。
講演2は「クリーンウッド法の概要と事業者登録について」と題して林野庁 林業・木材産業情報分析官の河野晃氏が講演。その中で現在、クリーンウッド法は施工されて2年が経過し、施工後5年で見直しをする事が決められているので後3年で内容も見直される、との事。基本的にクリーンウッド法は通常の何々をやってはいけないと言う「規制法」では無く「奨励法」なので登録企業は自己責任で合法性を確立する必要がある、との事。
休憩を挟んで講演3「SDG’s達成に向けた企業等の取組み事例紹介」として積水ハウス㈱の佐々木正顕氏が「SDG’sに向けて動き出した建築産業~積水ハウスの活動から見えてきたもの~」と題して講演。その中で「建築産業にとってのSDG’s-導入のためのガイドライン」を近日中に発行予定なのでぜひ参考にして欲しい旨の説明。建築産業を取り巻く環境、構造の変化の時代なのので逆にSDG’sをビジネスに活用するメリット、無形資産の位置づけを明確にするESG、サプライヤーとの関係も「競争」から「協創」への解説があった。積水ハウス㈱に続いてヤマハ㈱の阿部裕康氏が「ヤマハグループの持続可能な木材調達への取組」と題してヤマハグループが調達する約86,000㎥/年(23ヵ国/72種類)のサプライヤーへの調達方針の順守要請、トレーサビリティー、伐採時合法性の厳格な確認、森林認証材の採用拡大、等の持続可能な木材調達に向けた活動の報告がなされた。
休憩を挟んでW-BRIDGEプロジェクト成果報告「デューディリジェンスガイダンスの紹介」が国際NGO FoE Japanの三柴淳一氏解説。続いてまとめとして早稲田大学環境総合研究センターW-BRIDGEプロジェクト副代表の岡田久典氏が現在進行中のプロジェクト紹介と「木材ガイダンス」の紹介が行われ定時に閉会となった。 (ロミー)